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2017-07-28

「本当の日本茶の美味しさを知っている人を一人、また一人と増やしてゆく喜び」Harumiさん

インタビュー第6回。

Okei-san Japanese tea plusのHarumiさんです。

ここ何年かは抹茶ブームで、メルボルンでも辻利ができたり、Matcha Mylkbarができたり、抹茶を販売するオンラインショップが雨後の筍の様に現れている状態。

そんな中、日本茶の本当の美味しさをオーストラリアの人に知ってもらいたいと、地道にワークショップをされているHarumiさんに、是非お話を伺ってみたい!とインタビューさせていただきました。

オーストラリアで日本茶を広めようと思ったきっかけ


写真提供:Okei-san Japanese tea plus

Tomo(以下T): 日本茶にいつから興味を持ち始めたんですか?

Harumi(以下H): 日本茶自体は小さい頃から飲んでいていつも身近にありました。オーストラリアの人に日本茶を紹介したいなって思ったのは、2014年くらいですね。その頃日本茶についていろいろ思うことが重なって。例えば、日本人が経営する飲食店に行って、日本茶を飲んだらお湯の様な日本茶だったんです。日本人が経営してるので、そこで出されている日本茶が本当の日本茶の味だと、知らない人は皆思っちゃうじゃないですか。そういうのってすごく残念だなって思ったんです。あと、オーストラリア人で日本茶売っている人に会った時に、日本茶が好きだからとか思いがあるわけでもなく、ただ日本茶ブームで売れるから売っている。そういうのに何か疑問があったんです。

私は日本の事が好きだし、日本人として日本が誇れるものを広めたい。じゃあ、日本茶を販売してみよう、と思ったんです。

T: 日本茶の販売はいつから始めたんですか?

H: 2015年9月にウェブサイトを立ち上げました。

T: 販売するお茶は、どうやって決めたんですか?

H: 色んな所に行って、作り手さんと話をして、お茶を飲んでみて決めました。生産農家さんを応援したいんです。私がオーストラリアの自宅で飲んでいる美味しいお茶を、他の人達も飲んでいるの?っていつも思うんです。マスプロダクションのお茶と作り手の見える生産農家さんが心を込めて作ったお茶はやっぱり味が違うと思うんですよ。
最初は相当の数の生産農家さんに断られました。輸出したことないので、できないって。あとは、私が大きな会社ではなく一個人なので、信用の問題もあったと思います。

九州のお茶にこだわる理由

鹿児島産ほうじ茶

T: 九州のお茶にこだわっている理由は?

H: 長崎出身なので。九州を応援したいんです。取引させていただいている農家さん達は皆さんすごく頑張っていらっしゃるので、販売しているお茶にはそういう彼らの思いも入っているから、1パック50gなんですけど、50gの価格以上の付加価値があると思います。

T: 抹茶はやらないんですか?

H: 今流行ってるから、抹茶ビジネスは誰でもやってるんで、あまりやりたくないんです。こっちでは日本茶イコール抹茶っていうイメージがあるけど、実際日本人が毎日抹茶を飲んでいるわけじゃない。煎茶も他のお茶も飲んでる。それがわかってもらえて、美味しい淹れ方がわかってもらえれば、もう言うことないです。だけど、あまりにもいろんな人から聞かれるし、長崎抹茶っていうのができたので、それを紹介できたらいいなって思ってます。

日本茶の事を知っている人を一人、また一人と増やしてゆく喜び


写真提供:Okei-san Japanese tea plus    ワークショップの事がローカル新聞に掲載。

T: ワークショップも頻繁にされてますよね?

H: 今年の目標なんです。やっぱり日本茶は淹れ方が分からないと美味しく飲めない。いろんな人に会った時に、沸かしたてのお湯で煎茶も玉露も淹れたりしてるし、Japanese inspired green teaっていう中国茶も増えてて、それと日本茶を一緒にされてしまうと本当の日本茶の美味しさが伝わらない。だからワークショップだ!と思って。

T: 参加者は多いですか?

H: 徐々に増えてきています。年齢は幅広いですね。20代初めから70代まで。日本茶のこと全く知らない人から、興味がある人、お茶業界の人、色々な人が来ます。参加する人は私のワークショップに、他では味わうことができない日本的な物を求めていると思うんです。だから、雰囲気と季節感は大事にしています。

T: 皆さんのお茶を飲んだ感想ってどうですか?「草みたいな味。」とか言われません?

H: それはないですね。まず煎茶を飲んでもらうんですが、「今まで飲んだことがなかった!こんなに美味しかったの?!」って感動されますね。

T: ワークショップでは、ほうじ茶とか玄米茶もやるんですか?

H: 煎茶、玉露のみです。ほうじ茶は淹れ方が簡単なので、間違って家で淹れるっていうのはほとんどないと思うんですね。でも、煎茶と玉露は温度とお茶の量を調整するだけですごく美味しいのができるので、そこを伝えたいんです。参加してくれた方は、新しいことを習ったって喜んでくれるので、私も伝えられたことがすごく嬉しくて。ああ、良かった!これで日本茶を知ってる人が一人、二人、、、って増えてゆく、そういうのが嬉しいです。

お茶を一生懸命作った人の思いはティーカップまで来ているか?


写真提供:Mayu         最終乾燥工程をしている農家さん

T: 私、レストランやカフェに日本茶のチョイスがあっても、高いお金払って飲む気にならないんですね。だって家の方が美味しいお茶飲めるから。だから、もっとカフェやレストランに卸せば皆が美味しい日本茶を飲めるようになるんじゃないですか?

H: そうなんですよね~。カフェに卸すのを躊躇してるのは、カフェの人が美味しくお茶を淹れてくれるかどうかわからないからなんです。

キャンバーウェルのカフェで、日本から取り寄せた煎茶がメニューにあったから頼んでみたんです。そうしたら、ティーポットをどーんと出されてそれに並々とお茶とお湯が入ってて、うま味パウダーを足したみたいな味で。これではお茶を一生懸命作った人の思いはティーカップまで来てないなって思ったんです。ビジネスの事だけを考えるなら、気にしないで売っちゃえばいいんですけどね。美味しいお茶を飲んで欲しいので、それができないんです。

Respect すべての原点

T: 好きな言葉は?

H: Respect(敬う)です。いつもそういう気持ちはあります。Respectがないからいろいろな社会の問題も起きると思うんです。ここに来た移民の人たちも、それを受け入れる人たちもお互いを敬う気持ちが無かったら、そこに何かが起こると思うんです。全部を受け入れることはできなくても、どこかに接点はあると思う。でもそれにはまずRespectが必要。

あと、こちらで会う人たちは皆日本にいい印象を持っていて、必ず良いことを私に言ってくれるんですよ。今まで一回も日本に対して悪い印象を言われたことが無いんです。それは何故かっていうと、先人が良いことをしてくれてたから。だから私は先人がしてくれたことを敬って、次にそれを伝えたい。

今後の展開


写真提供:Okei-san Japanese tea plus     長崎、彼杵町

H: 日本の美味しいお茶をもっとたくさんの人に飲んでもらうために、まずワークショップに力を入れていきたいです。

あとは、こちらの人たちと日本にお茶ツアーに行きたいんです。手もみ体験とか、お茶を作っている人と話をするとか。日本でしか経験できないことがたくさんあるし、そうすると、お茶がもっと自分に近くなりますよね。

おわりに

いかがでしたか?

がんばっている生産農家さん、手間暇かけて作られたお茶、そしてそれを美味しく飲んでもらいたいという、飲む人へのリスペクト。Harumiさんの活動はすべてリスペクトの気持ちが原点になっているんだな、とお話しを伺っていて感じました。その気持ちはブランド名にも現れています。Okei-sanとは、お茶輸出の先駆け的存在で、長崎県出身の幕末の女傑、大浦慶(通称おけいさん)に敬意を表して命名したんだとか。

お茶の売り上げだけに執着するのではなく、美味しく飲んでもらうためにはワークショップしかないと、地道に活動されている。本当に素晴らしいです。

美味しい日本茶を飲みたいけれど、こちらでは手に入らないと諦めていた方、オンラインで購入できますので、ぜひチェックしてみてください!

okeisan.com.au

facebook: Okei-san, Japanese Tea Plus

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